第二話 脱線しているようでしていないお話
お米と出汁と大豆。
日本食の根幹にあるのは、お米と出汁と大豆。
おいしいお米と、出汁と、大豆がある事は、
日本の風土として当たり前のようで、
現代の生活の中では、なかなか当たり前にはいかない。
大豆の自給率は、6% 。そして、サラダ油などの原料となると、
油糧用を除いて食品用に限ると、自給率は22%となる。
この違いに疑問を抱いた方は、こちらをご覧下さいませ。
「農林水産省 / 大豆のまめ知識」
→ http://www.maff.go.jp/j/seisan/ryutu/daizu/d_tisiki/index.html#Q1
少し、置いといて。
忙しい生活の中で、時間短縮が売りになっているお料理や、
半調理済食品、調味料、調理器具が重宝されるようになっています。
便利なものがお家にどんどん増えていきます。
とっても便利です。でも、そこも便利にしちゃうんだー、
それ本当にいりますかー!?と、
笑えるものもあったりします。
完成されているものは、それ以外の用途に発展させずらく。
便利なようで実は便利でない事があるので、
その時だけ使って、もう使わないか捨てたりすることになります。
おいしいお米、醤油、味噌、塩、糀、豆、油、砂糖、
みりん、酒、昆布、鰹節。
シンプルな基本の素材があれば、自分で色々なものに展開できますし、
工夫しがいがある。
だんだん素材に関心がでてきて、おいしいものをつくっていらっしゃる
生産者さんに思いをはせるようになる。
安いうまい。安い良い。
それができたら、なんと皆が幸せか。
本当に、安いうまい、安い良いが出来きるなら
地産地消、国産国消、農薬を使わないで丸ごといただく。
ご近所さんと仲良しで、自分の得意な事を分かち合う。
まじめな仕事をされている方を応援する事。
安い、早い、うまい、良い。
同じ言葉でも、時代が変わると、言葉の奥の意味合いは変わりますね。
日本の風土、大豆の自給率が減れば、安心してお味噌汁も飲めなくなる。
お米も必然的にあまり食べなくなる。美味しい醤油も食べれなくなる、
冷や奴がお刺身が・・・・・。
そしてまた、自給率が減って。
自分が、生活のなかで続けていける事はとってもシンプルで、
もの背景に気付く事。
おいしくいただく事。
これなら、続けていけます。
おいしいお米があれば炊きたくなる!
そしたら、出汁、お味噌汁をすすりたくなる。
この話は、一つのもの事からとても数えきれない関係線が世界に広がっていて、
その様々な線が、結局は一本の線になって自分達の戻ってくる、という
そんなお話。